ヤネウラウラ
北側全面道路からの外観。
奥の大屋根が架かったボリュームは見えず、小振りな住宅という印象を与えるが、実際は建蔽率・容積率・斜線制限の許容範囲内で最大限の空間を確保している。
2度目の住宅づくり。
現在住んでいる家はハウスメーカーで建てたが、今回はこだわりをもって自分たちにふさわしい家を建てたい。
道路に面して車2台分の駐車場が必要。
リビングは1階に設け、庭の犬と一緒に過ごせるようにしたい。
アウトドア用品をたくさん置ける収納スペースが欲しい。
テレビで放映していた家(House Outsider Art)が自分の好みにぴったりだったから。
外壁後退線、北側斜線で囲われる範囲の中で最大限建てられるボリュームを確保しようと、総2階建てのような構成とした。
水まわりや廊下等は極力天井高さを押さえ、また2階個室も梁を現しとするなどして階高を押さえることで、広々とした屋根裏空間をうみだした。
さらに屋根の一部が車のテールドアのように開くようにし、通常の屋上とは違ってアクセスしやすい外部空間も確保した。
リビングが一日中明るくて照明が要らない。光の取り入れ方はさすがと思った。
子どもが友達をたくさん連れて来てはうらやましがられている。
夏の花火大会の時には、母を呼んでみんなで屋上で鑑賞し、喜んでもらえた。
玄関。
土間は墨入りモルタル。
外部に面した正面と左手の壁は、構造用合板を削って浮造りのように仕上げている。
キッチンからリビングを見たところ。
キッチンとダイニングがひとつながりになった長さ4m超のカウンター。
リビングからDK を見たところ。
右手の壁の上部にあるガラス小窓から、2階の気配がうかがえる。
天井の格子の上部は吹抜けになっており、高さ3.6mに及ぶハイサイドライトを通して、周囲に家屋が近接した状況の中でも採光と換気を十分確保している。
2階のフリールーム。
個室ドア上部には通風のための欄間を設けている。
足元はガラスの引き違い小窓になっていて、LDK の換気と上下階でのコミュニケーションを促す。
屋根のドアを閉じた状態のフリールーム。
右手の階段を数段上ると屋上バルコニーに出られる。
屋根「裏」と外壁「裏」は構造用合板で荒々しく、その他の間仕切りは普通合板でシンプルに仕上げている。
2階のフリースペースに設けた跳ね上げ戸。
自動車のテールドアのように、軽い力でゆっくりと開いていく。
開口の先の屋上バルコニーは、花火大会の花火の打ち上げ方向に向けて設けられた。
屋上バルコニー。
ドアは閉じると屋根とフラットにおさまる。
ロフト。
三角の壁の中に設置された方杖で、右手の大きな壁面を支えている。
三角の斜面にロフトへ上がるための段板が設置されている。
斜面の裏側が吹き抜けになっている。
2階の子ども部屋。
左側の窓はリビングの吹抜けに面していて、南側高窓からの自然光で明るい。
窓を開けると下階のリビングにいる家族とやりとりが出来る。